Architecture #1

会員制でシェアする名建築

日本各地に点在するモダニズムの名建築を、年会費制の限定会員が共同でシェアできる日本で唯一のサービスです。各建築1箇所毎に会員登録を行うことで、毎年で「ご宿泊での利用」または「宿泊なしの日中ご利用」が可能となります。専用の予約フォームから利用希望日程の申請を行って頂きます。

宿泊しながら、日本に遺されている素晴らしい建築を自分の別荘のように活用し、見学だけでは味わうことができない建築の魅力を最大限体感することができるものです。地域の魅力も伝えていきます。建築好きの皆様、日本の財産となる古き美しき名建築を未来に遺すためのプロジェクトに是非ご参加ください。

安藤忠雄による初期住宅作品

旧南林邸201号室/(1984年竣工)

旧南林邸は奈良県に位置する、当時の施主夫婦とその家族合わせて3世帯のために設計された住宅作品です。3階それぞれ住宅機能が独立していながら野外空間を共有のものとした、家族のための大変特殊な共同住宅の作りです。本プランは、旧南林邸宅の中階層の1室を1日1組限定で貸し切って、ご自身のご宿泊頂ける特別なシェア別荘サービスとなります。

■スタンダードプラン年会費/¥20000+消費税

■帯同可能プラン年会費/¥30000+消費

(友人や家族や家族など帯同可能となるプラン/ご宿泊の際最大定員数4名まで料金一律)

入会金初回のみ年会費とは別途生じる費用です)/¥20000+消費税

会員特典

・会員様は毎年/ご宿泊1泊まで無料、またはイベント利用1日まで無料(アポイント制に限る)
・ご家族やご友人などに宿泊権を付与することも可能
※ご利用日数の追加は追加料金にて承り可能
※高校生以下のお子様の帯同は無料/小さなお子様の帯同も可能
※Wi-Fi含め、アメニティを完備しています。パジャマのみお持ち込みが必要です。詳細は設備の項目をご一読ください。

設備などの詳細

修繕までの活動

次の所有者を募っていた旧南林邸。ご縁あり、初めて私がその場に足を踏み入れた時の印象は「見放された建築」というものでした。外部、内部ともにコンクリートは汚れ果て、部屋にはものが散乱し、各所に痛みが進み、建築に対して専門的な知識を持たない私が、この建築の復旧活動を進めていけるのかどうか不安を抱いたものでした。しかしそんな不安以上に、この建築が持つポテンシャル、手をかけて復旧することができれば、きっとその場にいる者の心を豊かにしていくであろうイメージを膨らませると、当時の私はワクワクが止まらなかったことを覚えています。

以前そこにあったものの美しさ、また異なる経年変化の先にあったはずの美しさを見ていたためです。

安藤忠雄建築研究所、インテリアデザイナー高橋真之氏、そして住宅遺産トラストのご協力を経て、建築家の当時の設計思想を汲み取りながら現代的な視点を備えたインフラ機能を整えていくために施策を積み重ねてきました。古い建築の修繕において大切なコンセプトの1つとして据えていた「元々そうだったように/from the beginning」という修繕イメージを実現して下さる技術力を持つ専門業者様との出会いがあり、その上で初めて実現できた復旧活動であったと思います。

施工の過程においては、修繕が必要な箇所が次から次へと出てくる状況でした。コンクリートも鉄も木材も、どの素材も長い年月をかけて劣化しており、修繕に適した方法を用いなければ素材が正しく復旧しない性質を目の当たりにし、建築が生き物であるという世界観、そして古い建築修繕の難しさ、今後の保全活動の難しさについて身をもって多くの学びがありました。

外郭、骨にあたるコンクリートも構造もどうやら相当長生きしそうだということが分かっていく中で、修繕にあたり最も頭を悩ませたのは換気機能や排水機能などのインフラに直結する部分をどのように修繕するかという問題でした。一部を除いて、オリジナルの意匠をできるだけ残しながらの修繕を目指すこと条件を掲げた場合、専門的な知識と技術力を持つ工務店やメーカーでも施工の難しい換気扇交換、浴室排水トラップ交換など、内蔵や血管にあたるような部分を修繕する難しさに直面していました。問題に直面する度に業者様のリサーチを繰り返し、ようやく出会えた職人の皆様による挑戦的な施工があり、解決できた施工内容も多くありました。

建築家の当時の設計思想を慎重に汲み取りながら、現代生活に必要とされる機能水準を取り戻し、過去の住まい手が足した建て付けの家具は慎重に取り除いていきました。地階についてはキッチンスペースの最小限化をはかることで、今後この建築がより長く生きてくれるよう通気性が更に高まるような内部空間を実現することができました。

一見すると単純な比率のコンクリートの箱が持つ底知れない魅力が、修繕活動を始めてからおよそ1年に及ぶ月日を重ねて、ようやく徐々に浮かび上がってきたところです。

当時3世帯のために設計された共同住宅のうち、この度中層階の1室の自らの別荘のように活用して頂けるシェア会員様を募集致します。安藤忠雄建築研究所による初期住宅作品を体感頂き、豊かに活用して下さる方とのご縁が持てましたら幸いです。人々がこの美しい空間を活用し始め、この建築が時間をかけて「見放されることのない建築」として再び育っていくことを願っています。  

修繕主

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